小児矯正はいつから始めるのがベスト?早期治療に適した3つの症例を解説
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「子どもの歯列矯正はいつから始めると良いんだろう…少し歯並びの悪さが気になってきた…」

「小児矯正っていつまで受けられるの?手遅れになったりするのかな…」

このような疑問や不安を抱えていらっしゃいませんか?お子さまの健康と幸せを願うと、自然と湧いてくる疑問ですよね。初めて子育てを経験する方は、特に悩まれるかもしれません。また、子どもの歯列矯正は「自分のことではない」という難しさもあります。

そこで、当記事では以下の内容を解説いたします。

  • 【疑問】子どもの歯列矯正は何歳から始めるのがベスト?
  • 早期に矯正治療を開始すると良い3つの症例
  • 早期に矯正治療を開始する2つの大きなメリット
  • 早”過ぎる”小児矯正にはデメリットも?場合によっては経過を観察することもあります
  • 小児矯正にベストなタイミングを見極めるには?早めに歯科へ矯正相談に行こう

記事の後半では、早すぎる小児矯正のデメリットについても解説いたします。小児矯正はやみくもに開始すればいいわけではありません。最後までご覧いただければ、小児矯正を開始するベストなタイミングを見極められるようになるので、ぜひ参考にしてくださいね。

「そもそも小児矯正ってなに?」という方は、まずは小児矯正について解説しているこちらのページをご覧ください。>>小児矯正とは

【この記事の執筆と監修者】

こうつ歯科・矯正歯科 (大阪府吹田市)理事長
CiAO マウスピース矯正勉強会 代表(歯科医師向け)
インビザライン プラチナプロバイダー

高津 充雄(歯科医師)(こうつ みつお)

歯ならびで後悔する人をなくしたいという想いで、 歯列矯正を安全に行うための知識を発信しています! 矯正治療では歯ならびを綺麗にするだけではなく、口元まで美しく整えることを心がけています。 可愛く・格好良くなっていただけるように、精密な診断とシミュレーションを活用して治療を行います。

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【疑問】子どもの歯列矯正は何歳から始めるのがベスト?

【疑問】子どもの歯列矯正は何歳から始めるのがベスト?

結論からお伝えいたしますと、子どもの歯列矯正を開始するベストなタイミングは、お子さま一人ひとり異なります。それは、お子さまの成長スピードが一人ひとり違うからです。

身長がぐんぐん伸びる子、緩やかに伸びていく子など、100人いたら100人全く違います。それは、歯の土台となるあごの成長スピードや、乳歯と永久歯が生え変わるスピードも同じです。身長差がある子どもたちに、同じサイズのお洋服を着せようとは思いませんよね。それと同じで、小児矯正のタイミングも、お子さま一人ひとりのあごや歯列の状態に合わせる必要があります。

小児矯正の開始時期は大きく2種類あります

小児矯正を開始するベストなタイミングは個人によって異なることを理解できたところで、もう少し詳しく小児矯正について解説します。

実は、小児矯正と一口に言っても、子どもが行う矯正治療は以下の2種類に分けられます。

  • 一期治療(早期治療)
  • 二期治療(成人矯正とほぼ同義)

一期治療は、4歳~12歳頃までに開始する矯正治療です。永久歯が生えそろう前の乳歯と永久歯が混在している時期に開始します。「一生使うことになる大人の歯がまだ生えそろっていないのに、本当に歯列矯正が必要なの?」と思われる方も少なくないでしょう。

実は、一期治療の目的は歯を綺麗に並べることではありません。一期治療の目的は、永久歯を綺麗に並べる準備、つまり、歯の土台であるあごの骨(歯槽骨)の成長を促進させることです。土台(あごの骨)が小さければ、永久歯がすべて綺麗に並ぶことはできません。6人掛けの椅子に10人座ろうとしても無理があるのと同じです。そのため一期治療では、永久歯が無理なく並ぶスペースを確保できるように、拡大床と呼ばれる矯正器具などを用いてあごを正常な幅まで拡げていきます。

一方で、二期治療は12歳以降に開始する矯正治療です。永久歯が生えそろった後に開始します。二期治療の目的は、永久歯を綺麗に並べることです。大人が行う矯正治療と同じと考えて問題ありません。マルチブラケット(ワイヤー装置)やマウスピース型矯正装置を用いて実際に歯並びや噛み合わせを整えていきます。

このように、小児矯正は厳密に言うと一期治療と二期治療に分かれるのです。ここまで理解すると「うちの子も一期治療をした方がいいのかな?」と疑問が湧いてきませんか?そこで、以下で一期治療を行うと良い具体的な症例を解説するので、ぜひ続けてご覧ください。

小児矯正の一期治療と二期治療について詳しく記載している記事もあるので、ぜひ併せてご覧ください。

受け口は早めの対処が必要?早期に矯正治療を開始すると良い3つの症例

受け口は早めの対処が必要?早期に矯正治療を開始すると良い3つの症例

上記で、小児矯正には一期治療と二期治療があると解説しました。二期治療は分かりやすいと思います。永久歯が生えそろった段階で歯並びが悪ければ、迷わず歯科医へ相談するでしょう。悩んでしまうのは、一期治療です。「うちの子も早期から矯正治療を始めた方が良いのかな?」と疑問を抱える方が少なくありません。そこで、ここからは早期に矯正治療を開始することがベストな症例を解説します。(ここからは、一期治療のことを分かりやすく早期治療と呼びます。)

早期に治療を開始すると良い代表的な症例は、以下3症例です。

  • 下顎前突(受け口)
  • 上顎前突(出っ歯)
  • オープンバイト(開咬)

上記3つの症例について、以下でそれぞれ詳しく解説します。以下で解説する症例にお子さまが当てはまっている場合は、早期に相談・検査することが望ましいです。それでは、早速見ていきましょう。

早期治療に適した症例①:下顎前突(受け口)

下顎前突(受け口)の場合は、早期治療を行うことを強く推奨します。下顎前突とは、下あごが上あごより前方に突出している歯並びのことで、一般的に受け口やしゃくれと呼ばれることが多いです。下あごが発達し過ぎているか、反対に上あごの発達が不十分であることなどが原因で起こります。

つまり、歯ではなく、歯の土台であるあごの骨(歯槽骨)に問題が生じています。成長し終えたあごの骨の矯正は難しいです。しかし、まだ成長過程にある子どものあごであれば、適切な圧力をかけることで、あごの発育を正常な状態に誘導してあげることができます。

15歳以上になるとあごの成長が止まっているケースが多く、骨格異常による下顎前突の改善は難しくなります。あごの成長が止まってから治療しようとすると、外科手術などの大掛かりな処置が必要になることもあるので、子どもの受け口やしゃくれが気になる場合は早めに歯科へ相談しましょう。

早期治療に適した症例②:上顎前突(出っ歯)

上顎前突(出っ歯)の場合も、早期治療を行うことを強く推奨します。上顎前突とは、下顎前突の逆で、上あごが下あごより前方に突出している歯並びを指します。一般的な呼称は、出っ歯です。上あごの過成長もしくは下あごの劣成長などが原因で起こる骨格性の上顎前突と、上あごの前歯が斜め前方に傾いていることが原因で起こる歯性の上顎前突の2種類があります。

骨格要因の上顎前突は、成長過程にある子どものあごであれば、下顎前突と同様に改善しやすいです。あごの骨の発育を外部から圧力をかけてサポートすることで、正しい方向へあごの骨を誘導してあげられるからです。

歯性の上顎前突の場合は、指しゃぶりや口呼吸などの口腔習癖が根本的な原因になっていることも。そのため、悪習慣の断絶を目的とした治療(プレオルソ治療)を早期に行うことで、出っ歯の改善および悪化予防の効果が期待できます。

早期治療に適した症例③:オープンバイト(開咬)

早期治療に適した症例③:オープンバイト(開咬)

オープンバイト(開咬)も、早期治療に適した症例です。オープンバイトとは、上あごの前歯と下あごの前歯が当たっていない、つまり上下の前歯の間に隙間ができた状態を指します。遺伝だけでなく、指しゃぶりや舌を前方に突き出す癖などもオープンバイトの原因になります。

そのため、指しゃぶりなどの悪習慣を絶ったり、舌の筋肉を鍛えたりすることを目的としたプレオルソ治療を早期に行うことが重要です。口腔習癖の改善だけで、オープンバイトが治るお子さまもいらっしゃいます。それだけでは治らないお子さまの場合は、押し出された歯やあごを元の位置に戻す矯正治療を行います。

4歳~7歳のお子さまが対象のマウスピース型矯正装置「プレオルソ」について詳しく知りたい方は、こちらのページをご覧ください。>>プレオルソとは

抜歯する可能性が低くなる?早期に矯正治療を開始する2つの大きなメリット

抜歯する可能性が低くなる?早期に矯正治療を開始する2つの大きなメリット

上記で、早期治療に適した症例を解説しました。早期治療には、あごの骨の矯正を行いやすいという大きなメリットがあります。特に、下顎前突(受け口)や上顎前突(出っ歯)など骨格に問題が生じている症例でその恩恵を受けられます。しかし、早期治療を行うメリットは、それだけではありません。ここからは、早期治療を行う他の大きなメリットについて解説します。

早期に治療を開始する大きなメリットは、以下2点です。

  • 抜歯する可能性が低くなる
  • 二期治療を短縮できる可能性がある

上記2点のメリットについて、以下でそれぞれ詳しく解説します。早期治療は限られた年齢・時期にしか行えません。早期治療のメリットを知らないまま機会を逃すことがないように、ぜひ続けてご覧ください。

早期治療のメリット①:抜歯する可能性が低くなる

早期治療を行うと、抜歯する可能性が低くなります。それは、早期治療であごの骨を正常な幅まで拡大すれば、すべての永久歯が並ぶスペースを確保できるからです。これは、早期治療を行う大きなメリットといえます。

二期治療が対象となる年齢・時期には、あごの成長が大方止まっているお子さまが多く、あごの拡大治療を行うことができません。そのため、二期治療で叢生(ガタガタな歯並び)を治そうとすると、健康な歯を抜いてスペースを作り出すケースが多くなります。

ただし、早期治療を行っても、場合によっては抜歯をしなければいけなくなることもあるので注意してください。あくまでも、抜歯する可能性が低くなるということですね。

早期治療のメリット②:二期治療を短縮できる可能性がある

早期治療を行うと、二期治療を短縮できる可能性もあります。それだけでなく、早期治療だけで矯正治療自体が完了するお子さまも、わずかながらいらっしゃいます。それは、早期治療であごの発育を促しておくことで、歯を並べる準備が整った状態で永久歯をお迎えできるからです。

歯が並ぶスペースが十分にあることで、歯と歯が重なり合うなどの重度の叢生になりにくくなります。したがって、二期治療が必要になったとしても、大掛かりな処置を必要としないケースが多く、比較的短い治療期間で済ませられる可能性が高いです。

早過ぎる”小児矯正にはデメリットも?場合によっては経過を観察することもあります

”早過ぎる”小児矯正にはデメリットも?場合によっては経過を観察することもあります

ここまで、早期治療を行うメリットについて解説しました。非抜歯で矯正治療を行える可能性があったり、二期治療を短縮できる可能性があったりとメリットが多く、早期治療に興味を持たれた方もいらっしゃるでしょう。しかし、早期治療はやみくもに行っても良い結果は得られません。それどころか、以下のようなデメリットを被る可能性もあります。

  • お子さまの意思に反した早期治療を行い、お子さまに精神的ストレスが溜まる
  • お子さまが矯正治療に非協力的で治療効果が得られない(費用や時間の無駄になる)
  • 矯正装置をつけることで虫歯になるリスクが上がる
  • 必要以上に歯列が広がり噛みづらくなる

特に、早期治療が必要ではないケースで早期治療を行ってしまうと、必要以上に歯列が広がって噛みづらくなってしまうことがあります。そのため、慎重にお子さまのあごの発育を観察し、臨機応変に対応することが重要です。場合によっては、あごの自然な成長を待ったり、経過観察でとどめておくこともあります。

小児矯正にベストなタイミングを見極めるには?早めに歯科へ矯正相談に行こう!

小児矯正にベストなタイミングを見極めるには?早めに歯科へ矯正相談に行こう!

小児矯正を開始するベストなタイミングを見極めるには、早めに歯科へ矯正相談に行きましょう。小学校に入学した頃合いに行くと良いです。早期治療を行うにしろ、経過観察をするにしろ、早めに矯正相談に行くことで選択肢が増えます。しかし、矯正相談に行かずに年月が経ってしまうと、二期治療からしか対応できないケースが少なくありません。

それで問題なければ良いです。しかし、下顎前突など骨格異常による問題を抱えている場合は、早期治療を行わなかったことで、外科手術が必要になるなど後々大変になることもあります。「あの時、早期治療を行っていれば…」と後悔しないためにも、早めに矯正相談に行っておきましょう。

当院では、小児矯正相談を無料で行っています。お子さまが健康で綺麗な歯並びを手に入れられるように、幼少期からしっかりとサポートいたしますので、ぜひ下記よりお気軽にお問い合わせください。

まとめ:小児矯正に適した時期は個人差あり!早めに歯科へ相談すると選択肢が広がります!

まとめ:小児矯正に適した時期は個人差あり!早めに歯科へ相談すると選択肢が広がります!

当記事では、小児矯正を開始するベストなタイミングを解説しました。ベストなタイミングは、お子さま一人ひとり異なります。それは、あごや歯列の成長スピードが個人個人で全く違うからです。

今回併せて解説した早期治療(一期治療)に関しても、それが必要な子もいれば、必要でない子もいます。下顎前突(受け口)や上顎前突(出っ歯)の場合は、あごの骨が発達途上である早期に治療を開始することで大掛かりな外科手術などをすることなく矯正治療を終えられる可能性が高いです。そのため、受け口や出っ歯が気になる場合は、早めに歯科へ相談しましょう。

また、特別にお子さまの歯並びが気にならない場合でも、小学校に入学した頃合いで一度矯正相談に行くことを強くお勧めします。実際に歯科医に診てもらうことで、早期治療の必要性に気付く場合もあるからです。あごの骨の成長を利用した治療は、限られた時期にしかできません。「あの時早期治療を行っておけば…」と後悔しないためにも、ぜひ矯正相談をご活用ください。

当院では、無料の小児矯正相談を行っています。実際にお悩みを抱えていらっしゃる方はもちろん、「特にまだ気になることはないけど一応…」という方も歓迎しておりますので、ぜひ下記よりお気軽にお問い合わせください。

矯正治療で後悔して欲しくない

お子様の歯並びを綺麗にしたいと一大決心して歯列矯正を始めてみたものの、思い描いていたような歯並びや口元にならなかったら、とても辛くて悲しいでしょう。

お子様や親御様が矯正治療で後悔しないように、この記事があなたのお役に立てたらとても嬉しいです。

歯列矯正で後悔しないようにするためには、しっかりと患者様の想いや希望を聞いてくれる歯科医師に出会うことが大切です。

お子様の歯並びや口元をどのようにされたいのか親身に相談に乗り、そしてそのご希望に合うように治療を進めてくれる歯科医師に治療をお願いすれば、後悔のない理想的な歯並びを手に入れることができるでしょう。

私たちが選ばれる 6つの理由

01.矯正相談であなたの想いをお聞きします

まず、しっかりと患者様のお気持ちをお聞きします。歯並びやお口元をどのように気になられているのか、あなたの想いをお聞きします。歯科医師と歯科衛生士が実際にお口の中を拝見し、口腔内写真を撮影し、必要に応じてレントゲンを撮影し今後の治療方針をご説明いたします。貴重なお時間を使って当院にいらっしゃったことを後悔させません。

02.医療コーディネーターがさらにしっかりと想いをお聞きします

せっかく歯並びの相談に来たのに、時間が足らずに納得できるまでお話ができなくては時間の無駄になってしまうかも知れません。

当院では医療コーディネーターが在籍し、歯科医師と歯科衛生士による矯正相談の後にさらにしっかりとお気持ちをお聞きし、お悩みの解決のお手伝いをさせていただきます。

医療コーディネーターまで在籍しているクリニックは中々ございません。歯科医師や歯科衛生士に話しにくい内容もカウンセリングルームでゆっくりとご相談ください


03.マウスピース矯正の講師が行う矯正治療

「矯正治療で後悔する人を一人でも減らしたい」その想いから、私はマウスピース矯正の歯科医師向け勉強会の代表を務めています。
デジタルの知識が必須になるマウスピース矯正特有の知識を、他の歯科医師に広めることが私の使命だと考えております。 もちろん、矯正治療のシミュレーションは全て私高津が作成しますのでご安心しておまかせください。

04.お顔と歯並びを総合的にデジタルで診断

患者様の歯並びを綺麗にして口元を自然な美しさに改善するために、歯を見るだけではなく、お顔と歯並びのバランスを考え、デジタルを駆使して総合的に診断致します。

正面だけでなく、横顔の診断も大切にしています。お口元が出でいる方は、前歯を後ろに移動させると、とても綺麗な口元の印象に変わります。<br>そこに歯科医師の診断の差が出ます。口元が綺麗になると人生が変わります!

患者様の歯並びを綺麗にして口元を自然な美しさに改善するために、歯を見るだけではなく、お顔と歯並びのバランスを考え、デジタルを駆使して総合的に診断致します。
正面だけでなく、横顔の診断も大切にしています。お口元が出でいる方は、前歯を後ろに移動させると、とても綺麗な口元の印象に変わります。
そこに歯科医師の診断の差が出ます。口元が綺麗になると人生が変わります!

05.改善後のイメージを治療開始前にシュミレーション

マウスピース矯正では、治療開始前の精密検査のデータをもとに、3Dの治療計画ソフトウェアを使って、治療開始から治療終了までの歯の動きを3Dシュミレーションで見ることができます。
この3Dシミュレーションを見ていただくことで、患者様も治療の完成予想図のイメージを共有できます。

このように、1本1本の歯がどのように動いていくのか3D 映像を通して実際に見ることができますので、治療中の不安が減り安心に繋がります。
正面だけでなく、横顔の診断も大切にしています。
お口元が出でいる方は、前歯を後ろに移動させると、とても綺麗な口元の印象に変わります。

06.大阪の中心地からお車で20分の好立地

こうつ歯科・矯正歯科は、新大阪からお車で15分、梅田から20分の好立地にあり、北摂エリアを中心に大阪中から患者様が来院されます。
患者様専用の駐車場を6台完備しています。
大阪府外の方も矯正治療のために通院されています。

※レントゲンは保険診療費用をいただきます。正確な治療方針をご説明するためにレントゲン撮影を推奨しています。

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